平成23年6月3日、4日     単独行、前夜発1泊2日
谷川岳


ハイ今回は、勝蔵一人で谷川岳に行ってきました、前回やった馬蹄型縦走を今度は逆の谷川岳方面から廻ってみようと思ったのである、前夜に土合の駐車場に車を停め朝の6時出発、マチガ沢の程近く巌剛新道から登っていく、久しぶりだなぁこの巌剛新道ってかれこれ10数年ぶり2回目になる、以前登ったのは下山塾結成前のやまぶしと勝蔵二人で巌剛新道から肩の小屋(当時無人小屋)に一泊し中芝新道を下ったのであった、雪解けで登山道はいたるところ水が流れていた。
マチガ沢の景色を見ながら樹林帯を登っていく、途中3度ほど雪渓のトラバースがあった、怖いのでピッケルを出して進む。

       



西黒尾根ガレ沢の頭より西黒尾根に合流、トマの耳と沖ノ耳が見えた、マチガ沢の眺めも最高!ザンゲ岩を過ぎると大きめの雪渓出現!
では此処で新兵器の軽アイゼンに登場してもらう、履いて一歩踏み出すとツルン!と滑る、そっか!前爪が無いからつま先は使えないんだ!ではどうやって登れば良いのだろう?ガニマタか?カニ歩きか?なんかとてつもなく怖いんですけど、、、、全然噛まないじゃないか!!!!
はっきり言って生まれて初めての軽アイゼンである、今まで経験したアイゼンは12本爪か10本爪、まさか6本爪がこんなに使いづらいとは、トホホノホ、歩きづらいが少し慣れてきたのでピッケル頼りに登っていくと肩の広場の雪田登場!
またもや、アイゼンを履いてピッケル頼りに上がると雪田自体は6本爪でも歩ける斜度、しかしついついつま先を使ってしまい冷っとすること暫し。





トマの耳の手前でアイゼンを脱ぐ、天気は晴れ気持ちいいのだ。
トマの耳で少し写真を撮ったらすぐにオキの耳、15分くらいで着く、オキの耳で昼食、虫がうるさい、払っても払ってもブンブンまとわりつくので払わずにシカトしていたら何箇所も刺されちまった、やはりシカトせずに払い続けるべきだった。



今夜の天泊地点の清水峠が遥か彼方に小さく見える、遠いなぁ。。。
でも、頑張ろうっと!
しかし、オキの耳辺りから少しずつコースタイムよりも遅れ始める、一ノ倉岳の登りは結構キツイと感じてしまうくらい体調というか膝が調子悪い、まぁ数多いオイラのウィークポイントの中でナンバー2の弱点でもある「錆びた膝」が悲鳴を上げ出したのであった!思えば20年前位か、バイクで転倒した際に右膝を強打、以来右の膝はオイラの「ガラスの腰」に次ぐ弱点なのだが、最近は大丈夫だったのに痛くなってきた、痛い方を庇うと大丈夫な方も負担が来て結局両膝がダメダメになってきた。
クソー情けないねぇ、結局運動不足ってことだもんなぁ。。。



一ノ倉岳を過ぎて芝倉岳に行く途中も雪が残っている、まぁ此処は斜面じゃないので稜線近くをソロソロ歩いていき20分で到着、ソコから先の武能岳までが長かった、下りですっかり膝をやられてからの登り、タイムは大幅に遅れてくる。
ひょえーキツイですなぁ、ストックでも持ってくるんだった、今回は夜に星の写真でも撮ってやろうかと三脚なんか持ってきたんだけど、三脚なんて持たずにダブルストックでくりゃ良かった、そうすりゃ膝も故障せずにすんだんだろうな。



蓬ヒュッテに着いたのが15:40分、此処から膝が痛くてタイムが上がらないとは言え2時間か2時間半もありゃ清水峠には着くし、日も長いのでやってやれないことは無いのだが、一晩寝て膝が治らないと馬蹄型縦走を続けるのは些か困難なので大事をとって、蓬ヒュッテでテントを張ることにした、蓬ヒュッテはしまっていたので天場に勝手にテントを張り、歩いて10分のところにある水場に水を汲みに行くと、遠くの雪渓にカモシカ発見!
汲んで来た水でアイシング、そして清酒谷川岳で独り乾杯!



暮れなずむ山々を見ながらぼーっと過ごす至福のひととき、しかーし!
日が沈んで空を見上げると星が出ていない、いや薄曇で3つ位は出てるけどわざわざ三脚構えて流れるように長時間露光的な写真を撮る気を起こさせない空模様、嗚呼、三脚重かった。。。

晩飯食って、焼酎かっ喰らったら、寝るべし!
20時半消灯。



翌朝4時起床、歩き回ってみるとやはり膝が昨日のままだ、こりゃ今日は無理せずに下ることにした、さてどうするか?
蓬峠から土合まで湯檜曽川沿いに下るか、それとも土樽に下りるか?
土合に出るよりも土樽に下りたほうが行程が1時間短縮出来そうなので、土樽に下ることに決定!ナビタイムで電車の時間を調べると08:29発ってのがある、そのあとは10:06発。
蓬ヒュッテの標識には土樽まで2時間半、土合まで3時間半とあるが、地図を見ると土樽まで3時間半、土合まで4時間半掛かる、まぁ良っか、もしも08:29に間に合わなくても1時間半以内には電車が来るって事だから、焦らずゆっくりと下りていこう。
5時15分出発!
残雪の頃は雪崩の巣と言われるだけあって、蓬峠からの道は雪渓だらけ、アイゼン&ピッケルは欠かせない、何度も雪渓を横切る。

結構下に下って行って、雪渓も出てこなくなった頃、今度は雪渓ではなく沢になっていた、沢を渡渉、結構な数の沢を渡っていく。
東俣沢出合にはトラロープが沢の上に渡してあって、頼りないトラロープを掴みながらの渡渉、結構怖いね。

蓬沢を沿いに下っていくと、以前スキーをしに来た時に見た風景に出た、もう斜度も無い林道のような場所をスケーティングしたなぁ、って事はもうすぐだね、どうやら電車には間に合いそうな気がしてきた。
黒金沢を過ぎた辺りで絶対に間に合うと確信出来た、更に林道歩いていくと広場に出た、後15分くらいで土樽の駅ってところで軽の1BOXのおじさんに「乗っていくか?」と聞かれ「ありがとうございます、土樽駅までお願いします」と駅まで乗せてきてもらってしまった、ありがとうございましたお陰で助かりました。
車に乗せてきてもらったので余裕で電車を待つ、嗚呼しかし不甲斐無い、結局谷川岳馬蹄型縦走は中止で土合から土樽まで一駅歩いただけでした、チャンチャン。
もっと鍛え直さなきゃいかんね!深く反省。

初日
二日目
土合駅出発 06:00 蓬ヒュッテ発 05:15
西黒尾根ガレ沢の頭 09:00 東俣沢出合 06:45
トマノ耳 11:10 黒金沢出合 07:25
オキの耳着 11:30 土樽駅着 07:55
オキの耳発 12:05

一ノ倉岳 12:55

芝倉岳 13:25

武能岳着 14:50

武能岳発 15:05

蓬ヒュッテ着 15:40


青い線が、軌跡です。


一ノ倉沢