平成26年6月14日15日
谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩中央稜



今回は、本チャンってことで谷川岳一ノ倉にやってきた、メンバーは粉骨、ギル、勝蔵の3人とOさんの4人、Oさんとは土合で待ち合わせ。
前夜発でETCの割引が利く0時過ぎに水上ICを降りて、真夜中に土合に入る、天候は雨、アレレ?天気予報では晴れか曇りだったのに。。。とりあえず駅でビバーク、翌朝4時起きで空を見ると、結構降っているじゃありませんかい、てぇ事で不貞寝して8時過ぎに雨が上がって晴れ間も見えてきたので、朝飯食って偵察に出かけることにした、当然岩は湿っているので本日の登攀は無し。
でも何もしないで呆けているのも芸が無いし、ギルが谷川岳エリアは始めてだって言うんで、お散歩がてらの偵察ね。

計画では、初日に南陵、二日目に中央稜としていたのだが、まぁ仕方が無い。
一時間半で一ノ倉沢、ガスが低く立ち込めてる、当然上部は濡れているのだろう、取り合えずテールリッジの取り付き点位までは見てみようかと足固めして雪渓を登っていく。

こんな天候でも登っているパーティーはいたが、無茶な感じだったなぁ、テールリッジの取付点の雪渓の具合を偵察し、さて下ろうかと思ったときに雨、しかも結構降ってきた、やっぱ今日は取り付いてはいけない日だったんだ。
登っているパーティーも撤退するだろうな。
土合に戻り、上手いカツ丼を食いにいこうと湯檜曽まで、そんでついでに美味い七味を買いに水上に降りてショッピング!
戻ったらさて、明日をどうするか協議する、このまま子持山や双子山に転進しマルチを楽しむか、天候が持ち直す事を信じて明日に掛けるか?
協議の結果、明日起きて雨降ってたら転進、行ける様なら衝立岩中央稜を登ろうということになり、17時宴会開始!21時就寝。

翌朝4時起床、天候は快晴、待ってた甲斐がある文句無い天候だ。
早速支度をし出発。

やってきました、一ノ倉の大伽藍、快晴の一ノ倉沢は珍しいよなぁ、たいていガスってるイメージがあるもんね。

雪渓通しにテールリッジまで登っていき、雪渓の弱いところに注意しながらテールリッジに取り付く、アイゼンを外して登山靴で中央稜基部まで登るのだが、重登山靴での岩稜帯歩行に慣れてないギルが四苦八苦しながら登っていた、このときすでに豆腐のメンタルと言われるギルのメンタルは絹ごし豆腐のメンタルになっていた様だった。
テールリッジを登り詰めたところが中央稜基部になる。



さてココが衝立岩中央稜、下から見る限り渋滞も無く問題なさそうに見える。

今回は4人なので、2パーティーに分かれて登る、Oさんギルパーティーと粉骨、勝蔵パーティー
もう何度も中央稜を登っている粉骨からは、勝蔵がすべてリードをやれとの指令が出たので、勝蔵オールリード。
Oさんギルパーティーはつるべ式で登るようだった。
1ピッチ目は衝立岩左端の逆層の階段状を登る、クライミング自体のグレードで言えば簡単なのだが、荷物を背負ってて重いからいつもの感じではない、また浮石に注意しなきゃならないし、支点が錆びた残置ハーケンやリングボルト等なので絶対に落ちてはいけないんだなぁ。
沢と一緒だね、スケールは全然違うけど。。。

1ピッチ終わったところで、なんと渋滞しているのが判明。。。
しかも大渋滞、我々の選考パーティーのその先のパーティーがモタモタしている様子。
まいったぁあんまり時間が掛かるようだと、上まで抜けれないではないか。
しかし、待ち時間もこの風景を見ているとさして気にならないってのもある、でもアルパインはスピードが命、こんなところでもたつかれちゃたまらないのも事実。

写真はダイレクトカンテ  
2ピッチ目はバンドから左の烏帽子奥壁側に回りこみ、浮石の多い凹角を抜けフェースを登る。
渋滞していたので途中セルフ取って待ってから登り支点作る、粉骨がフォローで登ってくると、「とっとと支点作ってさっさと行けよ」と粉骨に注意される。

南稜と南稜テラス   


3ピッチ目は、右へすこし怖いトラバースをして稜に戻り凹角からフェースを登る。
4ピッチ目の出だしの支点で粉骨が大渋滞を目の当たりにし愕然とする。
先行のOさんパーティーとおいらたち以外にもまだ出発できてないパーティーがもたついていたからだ、「マジかよー」と粉骨





4ピッチ目は、一応核心部とされているが、中央稜に核心部なんぞ無い!と粉骨は鼻で笑う。
ホールドは沢山あるが浮石の場合もあり、さらに外傾しているので思ったよりも悪い、オイラはザックが邪魔でチムニーは登らずに左のフェースを登った。
5ピッチ目は、また凹角上に入り出口で稜に戻りビレーポイントまで登る、ココで粉骨から時間的に上まで抜けるのは難しいって事で撤退の指令が出た、オイラが伝えに行く、撤退を伝え、Oさん達が懸垂で降りるので途中で支点を粉骨に上がってきてもらったのだがコレがどうやらいけなかったようだ。
まったく出来てない、と駄目だしをくらい、反省しながら撤退することになった。

懸垂下降は4本のロープを順番に使いながら降りたので結構スムーズに降りられたと思う、降りてから、本来このくらいのスピードで登り降りしなくてはならないのだと、教えられる、登るのも降りるのと同じくらいのスピードで行わなければ行けないのだという、確かにまだまだだし、経験不足だなぁ。
帰ったら反省会、いや猛省会だな独りで。。。

完登は出来なかったっけど、あこがれの谷川岳一ノ倉を登れたってのは、粉骨師匠のおかげ、ありがとうございました。
そんでも終わってみれば、楽しいことばかり、ギルは絹ごし豆腐のメンタルからか、終始Oさんにトップをやってもらったらしい、彼もまた独りで猛省会をするのだろう。
また来たいもんです、谷川岳。