平成22年8月08日 09日 
鳳凰三山


 登山届けをポストに投函し夜叉神登山口を10:20に出発する、夜叉神で降りたのは2人だけ、でも登っていったのはオイラだけだった。
 今回の予定コースは夜叉神から南御室小屋(天泊)→鳳凰三山を縦走し早川尾根小屋(天泊)→仙水峠を越えて駒津峰より甲斐駒ケ岳、下って北沢峠(天泊)→仙丈岳往復の予定だった。
 出発前の週間天気予報はお盆まで晴れ続き、こりゃ絶好の夏山日和だと喜び勇んでやってきたのだった。

 夜叉神登山口から急登を登ると夜叉神峠、全般的に曇ってて蒸し暑い、とはいっても気温は18度、東京の暑さから比べりゃ天国なんだけどね、此処からはそんなにキツイ登りは無い、然程眺望の無い登山道を誰にも遭わずに登っていく。



 杖立峠、名前だけ読むと、ここで一本立てて景色でも見ながら休んだのだろうか?と思ってやってきたら眺望は無かった、アレ?後で知ったのだがこの場所は道標はあるが杖立峠ではなく、大崖頭山ということで、杖立峠はもうチョイ先のそれなりに眺望のある場所だった、しかし峠と言う割には道が交差してないね。

 その後、苺平を通過し30分も下っていくと南御室小屋に到着する、この小屋の手前(60m)に携帯電話の電波が入る場所って事で看板が出ていた、小屋周辺は圏外のようだ、看板の場所からは甲府盆地が良く見えたのでギリギリ此処だけは入るのだろう、まぁ親切っちゃ親切だよね、小屋の東側に水場があると手持ちのエアリアには記載されているが、小屋前に水が引いてあってこれが飲めるので大変便利だった。
 此処は窪地なので眺望は望めないが、シラビソ林が綺麗な場所だ。



 受付を済ませて、テント設営後,、小屋で買ったビール(350m   600円)をいただく、ツマミは韓国のり、物凄いパンパンになっている、後は持参のバーボンを持参の乾き物を肴にチビチビやりながらノンビリ過ごす。
 15:23に雨が降り出す、今日は夕方から雨かもしれないとの予報だったが早めに降り出した模様だ、早く到着してよかった、雨の中テントの設営は面倒だからね、10分程度で止んだがその後もパラパラ、夕食はレトルトのカレーライス。
 23:00雨の音で起きる、結構強く降っている、明日の天気はどうなのだろう?

途中にあったガマ岩  
 翌朝、明後日は早立ちなので早起きに慣れる為に3:30に起きたのだが、昨夜と同じ勢いで雨が降り続いている、アレレ?この調子で降り続くなら停滞も視野に入れ無ければならないかもと思い、取り合えず6時ごろまで待って、小屋で天気予報聞くことにした。
 4時に山岳部っぽいのが雨の中を出発していった、5時過ぎに単独行者も出発していった、5時半に朝飯のカルボナーラを食い、一応出発の準備をしてから6時ごろ小屋に天気予報を聞きに行くと、小屋のお姉さんはテレビを見てないから良くわからないと言うので、天気予報を見たほかのお客さんに聞いてみると、何分良くないらしい、でも話を聞いてるうちに雨が止んできたので停滞はやめて出発する、今日停滞しても明日以降の天気が分からないので取り合えず次の宿泊地の早川尾根小屋を目指すことにした、雨の中のテントの設営も嫌だが、撤収も同じくらい嫌だね、まぁしょうがないんだけど。。。
 雨を吸って重たくなったテントとフライのお陰で昨日よりもザックは重たくなっている。

 雨が降ったり止んだりなのでカメラはザックにしまって、携帯で撮影、もしも雨で駄目になってもカメラよりはマシだもんね。
 薬師小屋を超えて、森林限界を超え稜線に出たあたりで雨が止んできたので、カメラを再び出す。
 稜線より右を見ると富士山が雲海の上に見えた。






 巨石群を通過し、明るい稜線を歩いていくと薬師岳山頂に到着、此処で気持ち良さそうに山々を眺める青年と出会う、この青年、昨夜は鳳凰小屋泊まりで、今日は観音岳にザックをデポし薬師岳を見に来て、ザック回収後は三山を縦走し早川尾根小屋泊まりだという、では一緒ですなと、では後程と分かれてオイラは先に進む。



 

 観音岳でさっきの青年にまた会い、写真を撮ってもらう、薬師岳から観音岳は非常に近く、30分で到着してしまう。
 観音岳を出発し、しばらく行くと特徴的なマツの樹があった、骨々になっているのに頑張って枝を残しているド根性ハイマツだ!
 左手に北岳を眺めながらアップダウンを繰り返していくと、アカヌケ沢の頭に出る、ここから地蔵岳は往復になる、ザックをデポし砂混じりの急勾配を降りて行き、今度は登っていく。




 途中で地蔵様の群れが出現、結構風の強い場所だし、雪も降るだろうに倒れている地蔵様は一体も無かった。
 地蔵岳まで着たら、オベリスクに登らにゃ損々って事で登ってきたのだが、足場もしっかりしているのでスルスル登れてしまう、最後の尖塔部もザイルがフィックスされているので簡単に登れるでしょう、でも此処まできたらまた雨が降り出して来て、風も出てきたので急いで戻ることにした、カメラ濡れちゃうもんね。



至るところに地蔵様が祭られている
 

 戻ってアカヌケ沢の頭でカメラをしまい、携帯を出したついでに天気予報を見てみると、甲府エリアは明日は曇りのち雨になっていた、てことは山は朝から雨って事だよな、今日もまだまだ晴れる気配が無いし、明日早立ちで11時間の行程で駒ケ岳の予定だったけどコリャ止めといたほうが無難だなと思い、慎重派のオイラは下山を決意した。
 高峰でまたもや例の青年にあったので、白鳳峠から下降する旨を伝え、ついでに天気予報を伝えて分かれた、例の青年は早川尾根小屋を予約しているので宿泊し、明日下山するという、挨拶し分かれオイラは白鳳峠を目指す、高峰から白鳳峠までの道は急斜面で歩き難い。



 白鳳峠からは、今度はゴロゴロのゴーロ続きでこれまた歩き難い急斜面、降りるよりも登りで使ったほうが疲れないかもなぁ。
 眺望良しと書かれているエリアもガスってて、しかも雨だし当然眺望は無い。
 ゴーロを過ぎて、樹林帯に入り雨で滑りやすい下りを慎重に降りていくと、広河原に続く南アルプススーパー林道に出る、ここからバス停まで15分、結局3泊4日、予備日入れれば4泊5日のオイラの夏休みの旅行は1泊2日の鳳凰三山縦走で幕を閉じたのだった。
 まぁこんな年もあるさ、しかし毎度言うけど、明日の天気さえ当てられないような気象予報士が週間天気予報なんぞ大々的に発表しちゃイカンね、分かっちゃいるけどツイツイ信じちゃうからさぁ。





一日目(8月8日)

二日目(8月9日)
夜叉神登山口出発 10:20
南御室小屋出発 06:25
夜叉神峠通過 11:10
ガマ岩通過 07:00
大崖頭山通過 12:25
薬師小屋通過 07:30
苺平通過 13:45
薬師岳 07:45
南御室小屋到着 14:10
観音岳 08:15



アカヌケ沢の頭到着 09:25



地蔵岳オベリスク 09:35



アカヌケ沢の頭出発 09:55



高峰通過 10:40



白鳳峠 11:20



バス停 14:15