平成19年7月28日  奥多摩 水根沢谷


予定では南アルプスにお出かけの予定ではあったのだが、天候不順の為急遽塾長のケンちゃんと沢遊び。
奥多摩湖に注ぐ水根沢谷にやって来た、大分釜が埋まってしまったと聞いているが一体どの程度埋まってしまったのか?
実際に行ってみなけりゃ分からない部分もあるんで数年振りに再訪、路肩の空きスペースに駐車し水根沢キャンプ場より入渓。

     
水量は相変わらず豊富で、今日も暑くなるとの天気予報を信じ水に入ると、最初はやはり冷たいのであった。

もっともいったん腰まで沈してしまえばもう怖いもの無しなのである、確かに水根沢の豊富な釜たちは結構埋まってしまっていて流れが強いところだけは土砂は洗い流されてちゃんと釜が復活していたが、殆どの釜は膝上から腰くらいの深さになっていた。
ゆえにゴルジュ帯も簡単にクリアできるが、まぁそれはそれで面白いのである、以前は泳いで行って取り付いて這い上がっていた場所も今では歩いていって這い上がる。
へつる必要もなくゴルジュの中を歩けるほどに埋まっていました。

腰までとはいえ曇り空の今日は思ったほど気温が上がらず、体温が段々奪われていき寒くなってくる、寒くなってくると水に入りたくなくなるんだよなぁ、でもそんな事いってたらこの沢の楽しさが半減するし、しかし苦行のように冷水に震える身体を浸し続けるのもこれまた辛いだけ、うぉー!太陽よ!もっとギラギラ照りつけるのだぁ!
先ほど先行のグループに追いついてしまった為チョイトゆっくり目に登ることにする。

    
再び先行者に追いついてしまったのを機に、あまりに寒いのでちょと休憩、前方では2段12メートルの滝を高巻き中のパーティーが頑張っている、この先の2段12メートルの滝は右岸を巻く場合、降りるときは懸垂下降で8メートルくらい降りる、でも俺たち今日はザイル持ってきてないモンね、シュリンゲのみなので懸垂下降出来ましゃえん!では左岸はと目を見やると残地ハーケンがチラホラと、なるほど此処を高巻く事も可能なのだな、しかし其処にはヤツが居た。

20センチ以上もしかしたら30センチ以上の大物が其処に蠢いていた。
ヒルである、ヒル!米国の国務次官補ではないよ、このヒルがあの血を吸うヒルかどうかは不明だが、見た目がおぞましくとてもじゃないが左岸の高巻きの線は消えたかと思われたが、その後ヒルはズルズルと落ちてきて岩の隙間に這い消えていったのだが、しかしもうそのルートは俺たちの中で消滅していたのであった。
取り付いてるときにあんなのが目の前に居たら、とても平常心は保てないからね。

って事で中央突破!寒いから巻きたかったんだがしょうがない!
この滝は両側に足を突っ張ってジリジリと身体を上に上げていくのだ。
ただし取り付き部の水流が強いため、なかなか取り付きくいが最初の一歩が取れればその後は難しいことは無い。

    

無事に核心部を抜けてホっと蔓にぶら下がる塾長。     

枝沢が流れ込んでいるところは山葵(ワサビ)田になっていて絶好の休憩ポイントなのだが先行のグループが休憩しているのでササっと先に進む、だって譲ってくれないんだもんこのパーティー。。。

釜が埋まった、埋まったとはいっても全ての釜が埋まってしまった訳ではない、ちゃんと復活している釜もちゃんと有るのだ、釜があるって事は冷えた身体で其処を泳がなくちゃならない訳で。。。

    
ウッハァー!
冷たい!冷たい!
泳いで取り付く、この沢本来の姿。

ゴルジュだって埋まりから復活しているゴルジュもあるのだ。
ってことで泳げ泳げ!
寒くても泳げぇ!
    


此処が水根沢谷最後の見せ場、フィナーレを飾る天然のウォータースライダー半円の滝、流れの両側に足を突っ張って登るも良し、右岸から水流の無い岩を登るも良し。

塾長はこの沢は初めてなのでどんなもんか確かめるべく、まずは勝蔵から滑れとの塾長命令により勝蔵スライドの図。
まるで滑落事故のような写真だ、しかもスピードは物凄い早い。
暑い日だと楽しいのだが、如何せん今日みたいな曇り空だとやはり寒いんだよねぇ。。。
     
ついでチョット塾長もスライド!
楽しそうである。

半円の滝を過ぎるとあまり遡行興味の湧かない沢に変貌するようで、殆どの人は半円の滝の上で左岸の踏み後から水根沢林道を下って降りる。
我々も乾杯&食事後に左岸を登ってぶつかったしっかりした林道を右に折れてキャンプ場まで下る。
左岸からの登りの途中で踏み後があるが、鷹ノ巣山から降りるかなりしっかりした水根沢林道があるので間違わないように注意したい。
殆どの釜は埋まってしまっていたこの水根沢谷だが、それでも多くの人が訪れる人気の沢には違いなく、結構面白い沢であることに間違いはないと俺たちは思うのであった。

物凄い暑い日にお勧め!