下山塾塾長の心の山

立山(3,015m)

街のどこからでも、海からでも
一年中、その長大な稜線を見せます。

夕暮れ時には赤に染まって凄い景観を見せる時がある。

穂高・槍も一級品だけど
連山という意味では、日本のどこにもああいう景色はないと思います。

連峰の盟主は剣岳。穂高が岩の大伽藍と呼び習わせるのに対し
“岩と雪の殿堂”と呼ばれます。夏〜冬を通じ、
毎年50人以上が遭難しているのではないでしょうか。

子供の頃の年末年始のニュースは、剣岳の山岳事故がほとんどだったような・・・
親からは「こんな季節に、東京あたりから来るバカ者どもが〜藁」と
冬山はきつく戒められてました。

岩肌がこごしい剣岳に対比するかのように
連峰の南端には薬師岳があります。
南北に長大な尾根、確か17〜18kmあるんじゃないか。。を広げ
とても優美な姿です。でも、ここも山岳遭難史上、最大の死者をだした山なんです
ね。
昭和三十何年かの冬季に、愛知学院大学の26人だかが稜線を見失って
黒部側に迷い込み、ほとんど全員が死亡しました。
優しげな山ほど時には恐ろしい・・という実例です(やはり冬山は怖い)。

立山連峰の標高は3000mを越えます。
別に全国第1位とか2位とかの標高ではありません。
やはり高さ比べになると、長野や山梨の山が優勢ですから。
しかし、海からほど遠い県から比べると
立山の最高点は、海からわずか80kmほど。
立山の持つ3000mの価値がお分かりいただけるでしょうか?

まぁ、みなさん、立山に登る登らないは別にして
(バスで簡単に2500m超に運んでくれます。雄山、別山なら丹沢より簡単)
立山を見るだけでも富山に行く価値あり。
ついでに足を伸ばして、石川県の白山も見ておきましょう。

長くなりましたが、一応、ふるさとの山紹介&自慢です。

でも、関東に出てきてから
沢、岩、夜間登山、ヤブ山、読図などなど
いろいろ覚えられたのは
やはり、丹沢というフィールドが近くにあってのこと。

となると、丹沢かな〜。まぁ、別に心の山・・ってほどの感傷はもてないけどね
(笑)