平成十四年九月一日  丹沢水無川水系源次郎沢

 今回は、下山塾の師範代のケンが初めて塾活動に参加した(下山塾が創設される前には一緒に登った事はあるのだが‥)初参加だ、ケンは岩をやったり、かなりの処に登っているが沢はやったことが無く、当然足回りも出来ていない、「そうだ!おいらこの間激安渓流シューズを買ったばっかりだ!」足袋と草鞋が1セット余っているからサイズが合えばあげちゃって、水の中を登り、もしサイズが合わなくてもビブラムソールでも登れる源次郎沢にすれば、それはそれで沢を楽しめると思い、この沢を選びました。


 足のサイズはピッタリなので、これなら水の中を行けるとばかりに水へ水へと吸い込まれる、スタスタと危なげなく師範代はついて来る(当たり前だ師範代なのだ)さくさくこなし最初の難関F4到着、前回は10月だったので水には浸からないルートを選んで行ったのだが、今回は濡れても良し、濡れなくても良し、ルートの選択範囲が広がった。
             
 だから前回登った時よりもよりもチョット右よりの水が掛かるくらいの場所にルートをとって登ったのだが、途中手がかりが無くなり立ち往生し結局左にへつって前回登ったところを登る、それを見ていたケンはやはり同じ処からアプローチしチャレンジしたのだがやはり途中で左にへつり同じルートを登る、中々難しいもんだ。
 その後はさくさくこなし、ケンも沢の歩き方に慣れてきたようで(最初は濡れている岩がどの位滑るのか?足元がどの位安定するのか?心配だったようだ)次々と楽しそうに登っていく。
 
 沢は滝の中に案外手がかりがあるものである、それは触ってみないとわからないので、フリーで長い距離は無理だが、ちょっとした手がかり足がかりを探すには、一応見えていなくても滝の中を探った方が良い、しかも滝の中は余分な浮石とか、ドロが洗い流されているのでむしろ安全な足場として使えるのである、源次郎沢はF6から水が無くなるので手がかりが見えるが、当然浮石やドロがついている。
 F9チョックストーンの滝、おいらは右の壁を登ることにした、ケンは左の壁にするという、じゃぁまずおいらが取り付き無事上にいけたら、ケンが登ることにし、おいらは登った、引き続きケンが左壁に取り付き登っていくが、おいらの予想道理、左壁は難しく残地ハーケンをつかんでしまう、師範代ケン。
 残地ハーケンを掴んだら、負け!
 ザイルに体重を架けたら負け!
 落ちて怪我したら負け!
 高巻くのは、引き分けというより、勝負延期!
 無事に登れば、勝ち!
 
 その後は枯れ滝の連続で、緊張感の無い岩場&ガレ場の連続で花立山荘に到着する、山荘に到着するとなにやら山荘のおばさんがタンカを洗っている、念入りに洗っている。
 何事かと思ったら、花立をちょっと降ったところで事故があったそうだ。
極普通の登山道で降りの途中、中高年の方が足を滑らし、後頭部を岩にぶつけて、大怪我をしたのだそうだ、ヘリも飛んできて大騒ぎだったらしい。
 

 花立到着は登り始めてからピッタリ3時間後ガスってて眺望は無し!
 花立山荘前で、乾杯!
 ケンは日本酒とビール、おいらは酎ハイとビールを飲みながら、昼飯を喰らう、目の前では血の付いたタンカが洗われている中々食欲に影響する光景だ、ダラダラと飯を喰い、下山すると途中で血塗れの岩を発見!
 怪我をした人の容態よりもヘリを飛ばした代金をどうやって支払うのか心配なおいらでした、みんなもハイキング程度でも気をつけなくてはいけませんよ。